『RIとSPの使い所と具体例を徹底解説!AWSコスト最適化ウェビナー』の資料「RI と SP って何が違うの?選択において押さえておくべきポイント」を公開します
コンバンハ、千葉(幸)です。
少し前となりますが、RI/SPの使い所と具体例を徹底解説!AWSコスト最適化ウェビナーというイベントで登壇を行いました。
そこでは RI と SP って何が違うの?選択において押さえておくべきポイントというタイトルで発表しましたので、その資料を公開いたします。
なお、資料中の比較表の内容に誤りがありましたので修正しております。修正後の内容は以下ブログでも取り上げています。
イベントに参加いただいた方にはイベント後に資料を送付しておりました。お手数をおかけいたしますが本エントリの資料に読み替えていただくようお願いいたします。
登壇資料
RI と SP はチケットのようなものである
今回の発表で特にお伝えしたかったのは RI / SP の適用イメージです。
RI も SP も一定期間の使用をコミットをすることでディスカウントを受けられる仕組みです。それを本エントリではチケットのようなもの、と表現しました。
「インスタンス A を RI として起動する」というものではなく、「インスタンス A に適用されるような RI を購入する」という考え方です。RI / SP は特定の対象に関連づけられるものでなく、条件に合致する対象に自動的に適用されます。1時間ごとに適用が行われ、その時間に条件に合致する対象がいなければチケットは無駄となります。
簡単に以下にイメージを示します。
EC2 インスタンスは通常オンデマンド料金が発生します。プラットフォームにより細かい違いがありますが、多くは秒単位の課金で、起動時のみ課金されます。
そして、RI もしくは SP を購入したとします。ここでのチケット1枚が1時間に相当します。チケットには適用対象の条件が記載されています。
チケットは自由なタイミングで使用できるわけではなく、自動で使用されます。1時間ごとにチケットをもぎるロボットがついてくるイメージをしてください。
1時間に1回チケットをもぎってオンデマンド料金に投げつけます。
チケットに記載されている条件に合致する対象の場合、オンデマンド料金が相殺されます。相殺される額は、チケットに記載されている内容に準じます。すべてを相殺しきれない場合もありますし、チケットが余剰となる場合もあります。
チケット一枚の値段は「相殺できるオンデマンド料金」より安くなります。購入する方法や条件により異なりますが、70%程度割安で購入できることもあります。
例えば以下画像の条件の場合「1時間あたり 0.124 USD のオンデマンド料金を相殺できるチケット」を 1枚あたり 0.047 USD で購入でき、62%ぶん割安になる、という考え方です。
対象のインスタンスが停止している期間であってもチケットは消費されていくため、丸々62%ぶん安くなるとは限りません。しかし、常に稼働しているインスタンスでなくとも RI や SP を適用することでコスト削減が見込めるケースはあります。
1日のうち12時間だけ稼働するインスタンスがあった場合、トータルでは50%割引のオンデマンド料金が発生していると考えることもできます。今回の例では割引率が62%であるため、SP を購入した方がよりコスト削減ができます。
ここまで述べてきたようなイメージを持っていただけるよう、資料内でいくつかのケースを取り上げています。
RI と SP は何が違うのか
冒頭にも記載したブログでありますが、以下にまとめています。あわせてご参照ください。
終わりに
RI と SP って何が違うの?選択において押さえておくべきポイントという登壇資料の公開でした。
「1時間に1回チケットをもぎって投げつけるロボット」の表現は当日にも行いたかったのですが、揉む時間が足りなく含められなかったので本エントリで供養させてもらいました。
RI や SP は特定のインスタンスに紐づけるものではないので、チケットと表現したい。チケットと聞くと自由なタイミングで自由な対象に適用できる印象が出てしまうため、自動で消費されていく様を表現したい。というのがメインテーマでした。
RI や SP と聞いた際に、皆さんの頭の中にチケット自動もぎりロボットが思い浮かぶようになっていれば幸いです。
▲インスタンスが停止していてオンデマンド料金が発生していない時にもチケットをもぎっている図
・・・
▲ 発生しているオンデマンド料金がチケットの条件に合致せず空振りしている図
以上、 チバユキ (@batchicchi) がお送りしました。